2007年01月31日
コーチングシステム
コーチングシステム
東レパン・パシフィック・オープンテニスでは、試合中にコーチを呼べるシステムが導入されている。
中村選手の試合の時、コーチを呼んだ。
コーチがマイクを付けているのでコーチングの内容が、なんとテレビを見ている者に伝わってくる。
中村選手は、劣勢の中で、起死回生の手段として選択したわけだが、コーチも、内容が視聴者にも伝わることを意識せざるおえないだろうし、いつもコーチする時そのような調子で話しをするのかそれは分からない。
テレビを通じて伝わってきたのは、コーチも焦っている様子だった。
早口で、3つぐらいのことを中村選手に伝えていた。
多分中村選手は、落ち着きを失って、声援が逆にプレッシャーと感じるような状態だったに違いない。
もしかすると、頭は真っ白だったかもしれない。
そこへ早口で、矢継ぎ早にいろいろ言われても、心の上を言葉が滑っていくばかりだったろう。
これが放送されていなければ、
「今日の帰りは何食べてかえろう?何食べたい?」
ぐらいの軽口をたたいて、選手の気持ちを落ち着かせることをしたかもしれない。
放送されていなければ、もっとゆっくり話したかもしれない。
しかし、放送されているので、つまらん冗談もいえない。
放送されるということは、そういったことも含んで、コーチングする能力が求められるのだろう。
とにかく、コーチが話してる間も、指示し終わった後も、画面からは中村選手の視線は宙をさまよったままで、これまでの流れを断ち切ってコートへ出て行こうとする姿勢は感じられなかった。
結局、流れは引き戻せず、一方的な結果になってしまった。
コーチングの難しさと放送の影響を感じた試合になった。