2006年12月08日
朝会う人
朝、7時45分から8時にかけて家の前の道路が通学路になっているので、通学する小学生の集団が、ワイワイガヤガヤさわがしく通って行く、8時過ぎると静かになり、8時半を過ぎると授業が始まるのか合唱する声が聞こえてきたりする。
自分は、その通学路を逆方向へ9時過ぎによく通る。
すると、通るたびに会う小学生がいる。
背中にランドセルを背負っているので明らかに小学生なのだ。最初は遅れて学校へ行く子として目に入った。
別の日9時過ぎに通るとまた彼に会う。
遅れたのでいそいで学校へ行くという風ではない、ぶらぶらと歩いている。
その内、9時過ぎにその道を通ると、彼の姿を探すようになった。
9時過ぎに通ると、彼がいるかしら と思い、
彼の姿を見ると、お!いたいた。となんとなくほっとするのだ。
毎日調べているわけではないので分からないが、多分彼は、毎日、自分のペースで学校に通っているようなのだ。
自分は、長いものには巻かれる傾向があるので、彼のように一人でぶらぶらと通学することに、少しうらやましさを感じている。
例えば、彼はネボスケなのかも知れない。
彼は、毎朝、見たいテレビが終わらないと家を出 ないのかもしれない。
担任の先生が嫌いなので2時間目からしか出ない のかもしれない。
何はともあれ、一人学校へ行くより、みんなと通学した方が楽なはずなのに、彼は唯我独尊、ぶらぶらと歩いて行くのだ。
遅刻することは褒められたことではないが、休まずに通う姿勢には褒めたくなる気持ちが涌いてくる。
彼を見かけると、今日もガンバローと思う自分はおかしいのだろうか?
彼が落ちこぼれに該当するのかどうか知らない。
しかし、自分は、上達しようという思いはあるが、遅々としてあまり上達せぬままテニスコートに通っている。
何となくそんな我が姿を勝手に彼に重ね合わせているようなのだ。負けても、勝っても、ぶらぶらとコートへ通うことがこれからも続くだろう。
彼にがんばれー と思う自分は
自分にガンバレーと言っているのかもしれない。
がんばるに値する「なにか」がそこにあるから、きっと通うのだろう。